昨日はBS放送で「男はつらいよ」を見ました。次回48作目でたぶん終了です。去年全作一挙放映されたのですが、好評だったのでしょう、二年続けての登場となりました。私は学生のとき先輩に誘われ映画館で初期の作品を見たのが最初でした。すっかりファンになり盆と正月の楽しみになりました。寅さんの究極のプラトニックラブに大分影響されてしまい、良かったのか悪かったのか(笑い)。
このシリーズの魅力の一つに、その土地々々の伝統の行事の様子や日本の原風景と感じるような自然と町並みの映像があります。山田洋次監督は二歳から十六歳まで満州で暮らし敗戦で引き揚げてきたので、母国の風景を外国を見るような感性で切り取っていったのかもしれません。
甥の満男から、一年中旅暮らしで寂しくないか、と聞かれ、「俺は男だからよう。そんなものは歩いているうちに風が吹き飛ばしてくれるさ。」と歩き出す。カッコイイ!! でも、一人の寂しさが骨身にしみて分かるからこそ行く先々で
暖かい人間ドラマを作っていったのですね。分かってますよ、天国の寅さん。