楽しみに見ていた「真田丸」も今日で最終回となりました。主役の堺雅人の好演や三谷幸喜の独特の脚本などでここ何年かでは一番面白かったのではと思います。最近は主役が非業の死を遂げる話でも余り心を動かされる事が無かったですが、今日は見る前から感情移入してしまいます。
私が生まれた翌年から始まった大河ドラマ。しっかり見出したのは昭和48年の「国盗り物語』だった様で、主役は先日亡くなった平幹二郎でした。その何年か後の「風と雲と虹と」は今でも心に残っています。加藤剛演じる平将門の話ですが、恋人に裏切られ一晩中彷徨い歩き、日の出を浴び決意に満ちた爽やかな顔で故郷の関東に帰る事を決めるシーン。故郷の虐げられた人々を見て反乱を起こし夢叶わず戦死しますが、夜中に鳴り響く馬の蹄の音を聞いて囲炉裏端の人達が「将門様じゃ」と追慕するシーン。今でも鮮明です。
最終回で最初の頃のシーンが流れると、若い頃は、「ああ、こんなシーンがあったんだ。1年間長い物語だった」と思ったものですが、今頃はつい最近の場面の様な気がします。1年がどんどん速くなるのです。