５月もわずかになり、そろそろ梅雨の時期を意識する頃になりました。

午前中、事務所にいたら机のすぐそばの窓から、「おはようございます」と、元気な声がしました。驚いて見ると、先日、父親のシニアカーを格安で紹介してくれた店長さんでした。「お父さんから連絡をもらって」と言われ、話を聞いたら、シニアカーのスピードが出ないので見てほしいと言われたそうです。呼んだ父親と三人、事務所の前の道でシニアカーを走らせました。６段階あって、最高にしたら私が小走りするくらいの速さが出ます。「これくらい出たら十分たい」と言いましたが、「車に比べたら・・・」と、不満げな顔をしていました。優しい店長さんで、「返納された方は、最初はそんな感覚を言う人がいます。シニアカーは歩道を走る歩行者扱いになるので、そこそこのスピードしか出ません」と、説明してくれました。乗用車より遅いのは当たり前なので、そのへんは分かってもらわないと困ります。

最寄りのスーパーはシニアカーで行くには少し遠いので、毎日父親を乗せて出掛けます。商品は全て自分で選びたいということで、私は駐車場で待機です。ぼんやりと人の行き来を眺めますが、夕方の買い物の風景というのは、何かそれぞれの人達の生活が凝縮された感じがしています。仕事帰りにせわしく立ち寄る人、子供連れでにこやかに歩いて行く人、男性の買い物姿も目立ちます。そして、改めて思うのは買い物に苦労している人の多さです。腰が曲がり、車の乗り降りもやっとで、ゆっくりゆっくり店の方に歩いて行かれます。田舎の買い物風景も、どんどん変わっていくようです。毎日行くのでたまに知っている人と会うことがあり、これは今までにない楽しさです。